活動内容詳細
NO.9 (2017.6月)
  • 商店街の未加入店舗に呼びかける一手を一緒に考えます。

  • 加藤 洋一(平野商店街)

平野商店街は今年度、区域を拡大するのに伴い、組合の会員を増やす取り組みを進めている。会員の増加は活性化の基盤となる活動資金を安定化させるのに加え、各店舗の繋がりの強化に伴う地域一体となった活動の発展が期待できる。

 

派遣依頼を受けた加藤さんは、まず未加入店に組合活動を紹介するための冊子の作成を提案した。A3サイズのリーフレットには、商店街の取り組み(売り出し、季節イベント等)、会費の負担額や用途、組合活動に対するよくある質問と回答等を記載予定。会議で案を提示したところ、組合役員から次々と意見や感想が出た。組合の現況が整理された冊子を読み込むことで、例えばアーケードの色や柄、ポイントの交換金額など、商店街のあれこれを見直すきっかけともなったようだ。

 

冊子には理事長の呼びかけという形で「平野のまちづくりの一翼を我々のような商店が担っているという自負を持って、共にまちを盛り上げていこう」という想いが込められる。

 

役員からの意見も反映されたリーフレットは5月中に完成した。今後は夏祭りのサポート等も挟みながら8月末までかけて、現在の未加入店舗及び定款変更により拡大を予定している商店街エリアに立地する店舗へ配布していく予定。

 

組合役員自身による地域の未加入店舗への声がけには気まずさを感じる場合もあり、本格的な加入促進には二の足を踏んでいた。今回の応援隊事業では、まず利害関係の薄い加藤さんがリーフレットを利用して組合活動を紹介して回りながら、各店の反応や事情を聴くというステップを挟むことで、「加入のお願いがしやすい」関係づくりを目指している。

 

平野商店街の小林理事長は「誠実な人柄で好感度が高く、商店街の皆に受け入れられている。フットワーク軽く動いてくれるので非常にありがたい」と評価。加藤さんは「『よそ者』である僕はこのまちで知らないことも多くあり、これから回る各店の人達にそれを教えてもらう立場にある。そんな会話の中から皆さんの本音を聞き出していきたい。まずは皆さんに教えてもらうスタンスで、一緒になって課題解決のお手伝いをしていきたい」という意気込みを持っている。

 

会員を増やす取り組みは、他の商店街にも共通する課題であるので、経過と成果に注目したい。

 

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※加藤さんが支援している他の商店街

・西神戸センター街親交会

・メトロこうべ名店会

・笠松商店街振興組合