魅力発信で商店街ができることとは。
- 志満 栄子(六間道商店街)
志満さんが六間道商店街(振)から依頼された支援内容は、「魅力発信」に関する下記の取り組みだ。
1.商店街のPR動画・写真の撮影と編集。
2.インターネットを使った情報発信。SNS(フェイスブック、ツィッター)やブログでイベントの事前告知と報告。
3.イベント当日は運営サポートを行いながら、リアルタイムでイベントの状況をSNSで配信する。
「デジタルサイネージ(映像による電子看板設備)を運用してきたが、今後、動画の更新ができる人がいなくて困っていた」と話す、六間道商店街(振)の魏理事長。「商店街のイベントや新店舗の紹介を堅苦しくない内容で作りたかった。志満さんに相談したところ、外部の人だからこそできる目新しい視点でPR映像を作成してくれた。お客様にも商店主にも好評です」と嬉しそうだ。
この映像は、商店街が管理している「三国志なごみサロン」に設置してあるモニターにて常時流されている。買い物の合間やイベント開催当日にサロンに立ち寄ったお客様が、映像を興味深く見ているそうだ。現在の映像は30分以上(10種類×約3分)のプログラム。しばらく見ていても繰り返さないので飽きることがない。イベント開催の度に志満さんが撮影して、新しいデータをPR動画に加えて頻繁に更新しているからだ。まさに今ここの商店街の魅力を紹介している。
「魅力発信はどこの商店街も抱えている課題。フェイスブックは無料で情報発信できる方法なのでおすすめです。情報共有を行うことで、人同士のつながりが生まれます」と志満さんはその効果を話す。商業者と地元住民がインターネットを通じて連携することで、新しい取り組みや信頼関係構築へとつながっている。
魅力発信の取り組みによって、実は商業者同志のコミュニケーションが良くなるという。他の商店街の話だが、ライバル店同士で交流の無かった喫茶店がSNSの発信方法を学び助け合う中で、お互いの特色の違いを再確認することで親交が深まったという。志満さんは「楽しむ・巻き込む・繋げる」の3点がSNSを通して得られる良さだと商店街の皆さんに伝えている。
今後取り組むこととして志満さんは「六間道商店街はたくさんの人たちが関わり、みんなに愛されている商店街。イベントの集客力と拡散力の更なる向上を目指して、SNSや動画サイト等の機能をもっと活用した発信のお手伝いをしたい。自分たちでPRできるようになるのが理想」と考えている。
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当商店街では応援隊派遣事業や地域商業活性化支援事業(3年計画型)を活用し、新店2店舗の開業に成功している。(※かき氷「六花」と「下町カレーヒーハー」)六間道商店街に関わった人々の商店街活性化に向け、一途に挑戦してきた努力が一歩ずつ着実に実を結んでいる。