
ニーズを丁寧に聞き取り、望むものを見つけていく
- 石橋 有紀(元町三丁目商店街ほか)
■商店街の「やりたい」ことを形にするサポート
イベント企画運営やまちの魅力発信等の分野で活動している石橋さん。商店街で初めての取り組みを進める際は、商店街の方たちが何を望んでいるのか聞き出すヒアリングに重点を置いている。『なんでもいい』は『なんでもいいわけではない』からだ。
例えばイベントポスター制作の場合、石橋さんは商店街の代表者とデザイナーの直接対面方式を取らず、石橋さんが間に入ってコーディネートを行うようにしている。まず石橋さんがいくつかのデザイン事例を商店街側に提示して、希望のイメージに近いものを見つけていく。それを石橋さんがデザイナーに伝えることで効率良く作業が進むのだ。
商店街の皆様の要望を汲み取って見つけ出したイメージやキーワードが的確であれば、修正回数は少なくなる。そして出来上がった成果物に愛着を持って使ってくれる。「デザイン作成はイベント企画と似ているところがある。商店街の皆様の思いを掴めないまま作業に入ると失敗する」それは石橋さんが一番気を付けている点だ。
■御用聞きのポジションに徹する
商店街の皆様は多忙のため書類作成や交渉事に時間を割けない方が多い。 また日中は基本的に店を離れられない。 そんな悩みに寄り添う石橋さんはイベント会議資料作成や、意見を取りまとめて合意形成に導くサポートをすることもある。イベント会場の使用許可申請(商店街各店や警察)なども手伝う。
悩みを吐き出しやすい聞き役に徹することで、石橋さんは商店街の皆様と仲良くなっている。それができる人間味と親しみやすさが石橋さんの強みだ。
石橋さんは「商店街の活動は『やりたい」』と最初に声を上げた人に負担が偏りがち。 ゼロから作り上げる際は大変なのでぜひ応援隊を活用してほしい。そして2回目からは商店街の皆様だけで自力でできるはず」と呼び掛ける。
【石橋さんの支援事例】 ※一部を掲載
①元町三丁目商店街/ハロウィンイベント
→イベント内容の決定や合意形成 、ポスター制作 、イベント当日の使用許可申請(商店街各店や警察)、イベント当日の現場責任者等。
②新長田本町筋商店街
→「震災から30年 THANKSボード」の制作。
③三宮高架商店街(ピアザ神戸)
→各種申請、会議書類作成、ポスター作成。
④月見山商店会 ※市商連非会員団体
→イベント全般調整、ポスター制作、会議、申請報告書作成。
⑤乙仲通プロジェクト委員会 ※市商連非会員団体
→各種申請。