活動内容詳細
NO.20 (2019.5月)
  • 未加入店舗への加入促進活動とは、魅力的なイベントの開催で連携すること

  • 生島正(トアロード中央商店街振興組合)

トアロード中央商店街に昨年4月から支援に入り、同商店街の大きな挑戦をサポートしている。

 

生島さんの支援を受けて、同商店街が目指すのは、未加入店舗への加入促進活動と、10月に予定されている「バルイベント」の開催だ。

バルや個店の魅力発信につながる取り組みを実施して未加入店舗にも参加を呼びかけることで会員店舗を増やしたいと考えている。

 

 

トアロード中央商店街の現状

商店街の一帯はもともと舶来品を扱う店やアパレルの店が多いエリアだった。現在は、美容や健康に関する店や飲食店が増えている。

エリア内の店舗数はビルの2階3階、上層階を含めると240以上ある。そのうち、商店街の会員数は1階が中心の43店(2019年4月上旬現在)。商店街の最盛期の頃の会員数75店を目指している。

 

■加入促進活動を始めてみて

昨年度に役員と生島さんで商店街活動の説明に回ったところ、「組織の存在を知らなかった。関わりができるのは嬉しい」と好反応を示した店もあり5店舗も会員が増えた。未加入店舗のすべてが商店街活動に無関心なのではないのだ。

 

競争の激しいこの一帯で奮闘する若い経営者たちの中には、会員店舗がともに繁栄しながらエリア全体を活性化しようという考え方に賛同してくれる人もいることが実感できた。

 

栁憲司 青年部長は「商店街側も未加入店舗も、ともに相手のことを知らなかった。加入促進活動を行う中で相互理解が進んだ」と手応えを感じている。

今年度、清水俊博理事長は「長期的な計画で未加入店舗への働きかけを進めたい。イベント広報やSNSの活用の面でも生島さんのサポートに期待している」と意気込みを話す。

 

今後の展望

生島さんは「このエリアは、まちも店もおしゃれで洗練されている都市型独特のコミュニティ。会員が増えると大きな力が生まれる。将来は、例えばエリアごとに特徴をつけた店舗展開ができたら面白い」と今後の展望を語る。

 

今後のまちの景色は各ビルオーナー(大家)の判断によるものが大きい。岸田みちの副理事長はオーナーの1人。「このまちのイメージに合うテナントと契約したい」と話す。通行量が多いエリアゆえに出店希望のテナントが多い。そこでオーナーが慎重に吟味することでそのまちの特長と色が決まる。オーナーがまちのデザインの一翼を担っているのが都市型商店街の特徴だ。

 

10月のバルイベントを開催することで商店街と非会員店舗の連携が深まり会員が増えることが期待される。そしてまちの発信力が向上するとトアロードへの注目は高まる。3年後、5年後のトアロード中央商店街は大きく変化しているに違いない。