■「青木商店街」(東灘区) (NO.76)

青木商店街
 本年で設立60周年を迎える青木商店街。三枝輝光会長と明石次夫会計両氏に、商店街の歴史と現状についてお話を伺った。

〜商店街の変化〜
 昭和62年までは、三枝会長や明石会計のお父さん達の世代が商店街の役員を務めていたが、昭和63年に代替わりし、当時の青年部メンバーが商店街運営を担っていくことになった。その後若い世代の役員たちが、盆踊りなど商店街のイベント運営などで忙しく活動されてきた。
 それが阪神大震災の被災により、商店街の中にあった青木大市場と周辺の複数の店舗が焼失。被災による移転で、70軒ほどあった会員数が一時は40軒近くにまで減ってしまい、現在は52軒となっている。
 市場跡には現在、高層マンションが建ち、新しく来た住民が住んでいる。同じようなマンションが近隣にも増えたため、東灘区の人口増加率は市内トップクラスで、小学校のクラスは震災前より2倍の数になっているという。
 商店街すぐ前にある阪神電車青木駅は、現在高架工事が行われており、数年後に新しく生まれ変わる。この完成と人口の増加が、商店街の活性化につながることを祈念したい。

〜安全・安心なまち〜
 青木商店街の強みは、阪神電鉄の駅前に立地し、国道2号線や43号線も近く、アクセスが便利であるということと、「安全・安心・ほっとする町 青木」というキャッチフレーズを掲げたまちづくり。街灯36基、防犯カメラ26台、消火器28台、AED1台が商店街各所に設置されているというのは非常に心強い。

〜課題〜
 10軒ほどのスーパーマーケットが近隣にあるため、商店街には空き店舗が増えており、後継者も不足していると三枝会長。震災後数年で途絶えてしまった、「盆踊り」を復活させたいと思いを持っている。イベント開催には、準備を担うスタッフが必要だが、そのためには近隣にある大学などに声を掛け、連携していけたらと語る。復活が叶えば、青木商店街の盆踊りに参加したことのない地元の小学生はきっと喜んで参加するであろう。


青木商店街60周年記念式典
〜60周年記念式典〜
 10月28日(日)、青木商店街設立60周年記念式典が催された。マジックショーや、テレビでもおなじみのミラクルヒカルによるモノマネステージで大いに盛り上がった。当日は、市商連の奈良山喬一会長も出席され祝辞を送られた。
 ふだん商店街の取組みに参加していない店舗も含め、95名が出席した。商店街会員の連携を深め、今後の活動継続につながる良い機会になったと三枝会長と明石会計は顔を綻ばせていた。
(2012.11月発行)