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■板宿銀映通商店街・板宿中央商店街・板宿新町商店街(須磨区) (NO.53)
板宿銀映通商店街
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板宿商業地域は、板宿市場をアーケードで囲むように、商店街が碁盤の目のように整備されている。戦前は民家が集積していた板宿駅周辺。商店は南下した地点に集積していた。戦中に集積地域が空襲で焼け、戦後、板宿駅周辺に店舗が集積し始めた。
戦後に誕生した映画館「板宿銀映」が名称由来の『板宿銀映通商店街』。2009年11月にアーケードを全面改修し、明るくきれいになった。改修を記念したセールや餅つき大会は、大盛況だった。
従来の緑の統一看板から、改修を機に各店舗が看板を自由にデザイン。お客様にも組合員にも好評で、商店の個性がますます発揮されている。
「今春にはカラー舗装を実施し、ますます清潔で明るい商店街づくりを進めたい」と、板宿銀映通商店街振興組合の濱田誠一郎理事長は力を込める。
銀映通アーケードから東側には、東西に『板宿中央商店街』が広がる。恒例の七夕笹飾りに加え、神戸信用金庫の敷地協力を得て、昨年初めて「手作りコマ回し大会」を開催。好評で、次年度以降の継続開催も検討中だ。ポスターを自由に差し込むことができる工夫を凝らしたバナーは、商店街関係者には見逃せない価値がある。
「後継者が少なく活動が大変だが、組合への加入促進を進めたい」と話す板宿中央商店街の栗原秀元会長。板宿商業地域では珍しくアーケードを持たないが、1010年2月下旬、兵庫県下初となるLEDを用いた防犯街路灯が建替工事によって誕生した。「安全・安心な商店街づくり」(栗原庸行氏)の展開も期待される。
板宿中央と銀映通の交流地点から北に延びるのは、『板宿新町商店街』だ。物販店舗は少ないながらも、個性的な飲食店や医療機関もあり、魅力的なスポットとなっている。
食品スーパーの激戦地である板宿周辺の影響を受け、「店舗の入れ替わりが激しい」と話すのは板宿新町商店街振興組合の藤後博一理事長。業種が多岐にわたるため、共通販促やイベントの開催が困難であるものの、「年に1回はイベントを開催していきたい」と藤後理事長は前を見据える。
板宿商業地域は、高校などが集積しているため、学生や若者で常時賑わっている。買物の利便性も高く、魅力的な専門店が密集しているため、主婦層をしっかりと顧客につかんでいる。
一方で、「駐車場と駐輪場が少ない」(銀映通・濱田理事長)というインフラの課題が指摘されてきた。大きな転換期となりそうなのが、2012年、板宿商業地域に近接する旧大黒小学校跡地への、須磨区役所の移転だ。100台の駐車場や公共ホールなど、板宿界隈になかった都市機能が付加されていく。永年に及ぶ署名活動、誘致運動が実を結んだ。
ますます便利に、快適になる板宿商業地域。商業、公共施設の都市機能が集積するコンパクトさは、これからのまちづくりのモデルとなりそうだ。 |
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(2010.3月発行) |
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