■運を味方に  (NO.83)
 サッカーのワールドカップが始まりました。この号が出る頃には決勝トーナメントが始まっています。日本代表は勝ち残っているでしょうか。前回は決勝トーナメントでパラグアイに勝ち、準々決勝でスペインに0―1で負けて、惜しくもベスト8でした。優勝したのはそのスペインでしたが、今回は予選リーグ(グループB)で前回準優勝のオランダに1―5で大敗しました。前回の優勝戦が予選リーグの最初の試合になるのも抽選の妙でしょうか。どのグループに入るのか、強豪国ばかり集まる(「死のグループ」)こともありますから、試合が始まる前にすでに「運」が試されているのです。実力があって強くても勝てない(ことがある)のがスポーツの面白さですから、日本代表の「番狂わせ」を大いに期待しましょう。
 ゴルフでは全米オープンが始まっていますが、メジャー優勝の期待がかかる松山英樹選手も、5月の末に行われた大会で、グリーン横に座っていた女性の足にボールが当たったおかげで大事に至らず、もちろんそこから寄せるだけの実力があったからなのですが、運を生かして見事に優勝しました。プレーオフの相手は、1時間も前にホールアウトしていて、体も気持ちもすぐに戦闘態勢に入らなかったのか、ティーショットを左に曲げて、小川に入れて一打罰。松山選手のショットもよくなかっただけにチャンスはあったのですが、運が見放したとしか言いようのない一打でした。
 運を味方につける?どうすればいいのかは見当もつきませんが、それこそ運頼みですね、運の強い人、運の悪い人は確かにいます。自分のことで恐縮ですが、私なんか「運だけで生きている」とよく言われます。大学院へ行けたのも、関大商学部へ就職できたのも巡り合わせというか、タイミングが良かったというか、実力以上ものが関与したような気がします。「運も実力のうちさ」とうそぶいていますが、地力というか実力の無さはその後の長い道のりで露呈しているのも事実です。あー、もっと頑張っておけば良かった!!とはあんまり思わないのが、運だけで生きている証拠ですね…。
 さて、前回のワールドカップの時は、こんな一文を書きました。「商店街もこれからの4年間で本田や遠藤のような、いやそれ以上のスーパーシュートを打てるようになりたいものです」(コラムNO.36、2010年8月号)この4年間を振り返ってみていかがでしょう。
 商店街を取り巻く環境は決してよくなったとは言えませんが、新しい市長は活性化のための予算を増やしましたし、兵庫県との関係も良くなって後押しを大いに期待できるようになっています。先日も、県産業政策課の「経済・雇用戦略セミナー」の講師に呼ばれて、商店街活性化の課題についてお話させていただきました。私の話が役に立ったかどうかははなはだ心許ないですが、関係部署から多数聴きに来られていて、熱いやる気を感じました。
 今の市長になったのも、県との関係改善も、商店街にとってはある意味「運」です。この運を味方につけることができれば、「スーパーシュート」も可能です。肝腎なのは、今の日本代表のように攻撃重視の体制を敷くことです。
 攻めろ!!日本代表!攻めろ!!商店街!!!

*残念ながら、日本代表は初戦のコートジボワール戦に1―2で逆転負けしました。あと2戦、なんとか予選リーグを突破していることを期待しています。私の予想は、ギリシャに勝ってコロンビアと引き分けで一勝一敗一分け、得失点差で決勝トーナメント進出です。
*松山英樹選手も後半崩れて8 オーバーの35位でした。
(2014.7月発行)