■元気な長田神社前商店街
(NO.9)
タメ点カード長田
長田と言えば、私の地元、長田神社前商店街も忘れてはいけません。神戸を代表する1800年の歴史を誇る長田神社の南、高速長田までの門前町商店街です。大きな赤い鳥居が目印です。お正月には初詣でとっても賑わいます。最近は数が減りましたが、三が日にはたくさんの屋台が並んで老若男女を楽しませてくれます。親としてはいかに使わせないか、子供との攻防がいたるところで見られます。景品は変わりましたが、昔懐かしいくじ引きや大したものが当たらないのは分かっているけど何かを期待してしまうひも引き、定番の金魚すくいやヨーヨー釣りなど、大人もワクワクする世界です。ひも引き飴なんて、ついつい買ってしまいます。
どんな商店街なのかは、神戸市商連のHPの「
商店街探訪
」に書かれてありますが、その特徴は門前町らしくお煎餅やういろ・おまんじゅうといった和菓子の老舗が多いということです。震災からの再建復興の過程で生まれたお菓子の箱詰めギフトセット「長田物語」なんていうのもあります。それぞれ賞味期限が違うので箱詰めセットにするのにもそれなりの苦労があったそうですが、そういった苦労や困難を乗り切るだけのパワーがあるのがこの商店街の強みです。今でも毎週役員会を開いていて、その日の内に決めなければならないことがあれば、夜を徹してでも話し合いを続けます。
そんな結束から生まれたものに「タメ点カード」があります。買い上げ金額の1%がポイントで貯まりますが、それだけはなくて、100円未満のポイント(1点未満)は1年間貯めて組合に登録されている非営利団体に寄付するのです。登録されている団体は地域の婦人会や福祉グループで、買い物をすればするほど地域への貢献ができることになっているのです。私ももちろん持っています。
商店街組合がまとまらなくて何も決められなかったり、若手(といっても40代だったりする)の意見やアイデアがなかなか通らない、あるいはそもそも組合の体をなしていないなんてというのは全国いろんな商店街で見聞きする話です。商店街の活性化のためにはまず人と組織の活性化です。商業者もお客も高齢化している今、少しでも若いお客を獲得するためには、組織の若返りは不可欠です。
その点でも神社前商店街は大丈夫です。地域活性化部長の村上季実子さんなんて、なんと元気なことか。いつも輝いています(って、ちょっと褒めすぎ?)その村上さんのお店は「おかずファクトリー」というお総菜屋さんです。いわゆるお袋の味です。わが家もよくお世話になってます。私のお気に入りはピリ辛のゴボウの唐揚げ。ビールにもってこいです。(新聞読んだよー、って言ってもらうと、1品サービスしてくれます!!これホントです。村上さん、よろしくね!)その他紹介したいお店はたくさんありますが、またの機会に。
「商売人が商店街から離れて住むようになったのが衰退の一因。そこに住んでいればいろんな情報がいろんなルートから入ってくる。それが商売に繋がる。そんなことは当たり前のこと」とある時語ってくれた村上さん。肝に銘じたいものです。
(2008.5月発行)