■「平野商店街」(兵庫区) (NO.91)
平野商店街を見守る清盛像
平野商店街を見守る清盛像
■平清盛ゆかりのまち
 有馬街道の入口である平野の交差点を中心として、東西と南方面に店舗が並ぶ平野商店街。
 商店街近くの湊山小学校内には、平清盛の邸宅であった『雪見御所』の碑があり、この近辺に清盛が遷都した福原京の中心地があったと推定されている。平成23年、商店街の一角でスーパー建設のための発掘調査を行ったところ、平家に関係のある屋敷跡が見つかったことで大変話題になったこともある。
 平成24年6月3日、平野交差点の東南角に平清盛像が建立された。福原遷都の日と言われるこの日には商店街や婦人会、管理委員会の人々が毎年集まり、銅像の煤払いと会食を行って交流を深めている。
子どもたちに人気のきよもん
子どもたちに人気のきよもん
■ゆるキャラの開発
 平成24年の大河ドラマ「平清盛」の放送に先駆け、小林和朗副理事長を中心とした商店街の皆でキャラクター「きよもん」を開発。鎧姿に「ひ」の字を模した兜をかぶった愛らしいビジュアルのきよもんは、地域の子ども達に大人気となった。地元のイベントはもちろん、他地域のイベントにも出演したり、地域の人々の協力で「きよもんサンバ」が作成されるなど、きよもんの活躍は、地域を多いに盛り上げている。
■地域との連携
 商店街近くにある祇園神社で毎年7月に行われる夏祭りと連動して、商店街の夏祭りを行っている。今年は7月13日に開催され、神戸大学のちんどん屋サークル「モダンドンチキ」の演奏、ベトナム留学生の民族舞踊、地域住民参加による踊りや音楽演奏などが披露された他、縁日やゲームコーナーには多くの家族連れが訪れ楽しんでいた。
 毎年出演している平野婦人会民謡部の皆さんは「民謡発表の場があるのが嬉しい。この夏祭りでは、地元の人たちが久しぶりに再会したり交流できて、近況を知る良い機会となっている。」とこのイベントが地域で愛されていることについて話してくれた。
■今後の方向性
 糸井正臣理事長に伺った。「ここ数年の努力で商店街を訪れる若い人たちが増えてきた。今後は若手経営者を空き店舗に誘致し、商売を継続するためのサポート等をしていきたい。そのために市・県・国の補助制度等を活用していけたらと思う。今年度利用しているのが市の「応援隊」。若者が応援に入ってくれることで、活性化策に勢いが出て嬉しい。イベント開催等を通じ、応援隊と商店街が一丸となって平野を盛り上げていきたい。」と力強く話す。
(2014.8月発行)