■「春日野道商店街(振)」(中央区)
(NO.83)
春日野道商店街
阪神・淡路大震災以降、商店街周辺には多くのマンションが建ち、海沿いの再開発地区「HAT神戸」には、WHO神戸センターやJICA兵庫など国際的な機関の他、震災を学ぶ「人と防災未来センター」がつくられた。
商店街は阪急と阪神の「春日野道」両駅をつなぐ道にあり、それぞれの駅の乗降客は1日約1.2万人。多くの人々が商店街を通行している。
「三宮の中心地から一駅、歩いても12、3分の商店街。周辺は人口が増加している。この立地の良さを活かし、マンションに住む新住民や周辺の施設の従業員を呼び込み、商店街の売り上げに結び付けたい。」と話すのは、春日野道商店街(振)大寺眞弘理事長。三浦次夫理事と仲川八良理事にもお越しいただきお話を伺った。
周辺住民や従業員の『生活道路』としての役割を担っている同商店街では、平成19年に防犯カメラを設置、平成22年末には天然石によるカラー舗装を行い、街路の整備を進めた。女性や子どもが安心して通れると喜びのお声をいただいているとのことだ。
「商業環境が厳しくなっているが、商店街活性化の取り組みは、補助金にばかり頼っていてはいけない。商店街側は受け身にならず、地域の連携や個店の努力によって独自の方法を進めていかねばならない。」と話す三浦理事。
「商店街は個店の集合体。個店が力をつけて全体の魅力アップにつなげたい。まず、自分の店を良くしよう!という気概が大事。愛着度がポイントかもしれない。」と話す仲川理事が経営する洋食店は、特色あるメニューでテレビ取材をよく受け、遠方からの来客も多いそうだ。
かすがのふれあいカーニバル
春日野道商店街の恒例イベントとなった神戸まつり協賛事業である「かすがのふれあいカーニバル」。(今年は5月25日に開催)商店街内外のカラオケ店10軒の協力でカラオケ大会を開催。出場者は各店の推薦で決定され、参加賞として商店街で使える金券3,000円がプレゼントされる。ビンゴ大会を同時開催しているので、景品当選を楽しみに来街する人も多く、今年は計500人くらいがイベント会場を訪れたそうだ。会場では、風船のプレゼントやスーパーボールすくいなどのゲームもあり、子どもたちが楽しめるコーナーも用意された。
「数多い飲食店は比較的好調だが、物販店は苦戦している。個店の経営力を強化し、魅力ある店づくりを進めたい」と大寺眞弘理事長は今後の目標を挙げる。
(2013.7月発行)