■「湊川商店街(振)」(兵庫区) (NO.72)

湊川商店街商店街
 湊川商店街は市営地下鉄「湊川公園」、神戸電鉄「湊川」下車後すぐの所に位置する。
 北には神戸の台所の 食 の中核を担う「東山商店街」、南には愛称 リビングストリート と呼ばれる湊川公園東商店街と隣接している。 湊川商店街の特長はなんと言っても生活に潤いを与える ファッション を扱うお店が多いことにある。湊川商店街が加わり、近隣の二つの商店街が合わさるといわば 衣・食・住 が揃う巨大なモールだ。
 商店街の中核である「パークタウン」にはブランドを扱うお店から肌着を含めた日常着をメインとしたお店が多数入居している。
 田丸理事長にお聞きすると「商店街にとって頭を痛めていることとして、全体の販売価格が下落したままの状態と客数が減っていることだ。特に客数が減っていること。」と危機感を募らせる。
 商店街内部の要因として、「高級品を扱う店舗が減った事。近隣に低単価商品を扱う店舗が増えたことに合わせて各お店の品揃えも低単価の商品の構成比が増えている現象がみられる。その他のこととして特長のあるお店が減ってきていることもあげられる。また我々の勉強不足も上げられるだろう。」と田丸理事長は話す。
 外部要因としてはディスカウントタイプのお店が近隣に増えたことがあげられるようだ。「我々の目指すべきは地域密着型の商店街だ。商店主がそれぞれ三宮、元町などの商店街とは異なるサービスを提供し販売することが必要なのだが個店だけの努力では中々厳しいのが現状。」と心境を話す田丸理事長。
 「商店街で最も必要なことは原点である『どうすればお客さんに喜んでもらえるか。価格競争以外の事を 商い でいかに表現できるか。』」だと田丸理事長はいう。
 「商店街の中にも色々将来に向けて新しいことを取り組んでいる店舗がある。今後は賑わいの創出に向けて空き店舗にもチャレンジショップとして入居できる仕組みができあがればもっと活気が生まれる。」(同理事長)
 田丸理事長は「最近は少しずつ若手の商業者の意識も高まりつつある。我々の仕事は湊川商店街を背負うリーダーの発見、またさらなる育成をどのように行うのか。その他、商店主自身も地域のニーズを吸い上げ共有化し、商店街全体として活かす仕組みを構築する事も必要だ。」と話す。
 田丸理事長は「今後もアンテナを張り巡らせお客様要望に応える事の出来る商店街となるようさらに進化させてゆきたい。」と今後の抱負を力強く語った。
(2012.4月発行)