■ジョイプラザ (長田区) (NO.62)
 「ジョイプラザ」はJR・地下鉄新長田駅前に大丸を核店舗として、2階におしゃれな婦人衣料、宝飾品、ファンシー商品、書籍、文具、玩具、印判など専門店14店舗を揃えているショッピングセンターだ。
 昭和52年4月、神戸の西の副都心としてJR新長田駅前に、大丸を核店舗にバラエティ豊かな専門店、飲食店を中心にオープン。
 平成4年と、平成22年3月にリフレッシュオープン。「鉄人28号」などの建設などで周辺整備が進む中、地域のお客様の更なるニーズに対応した。
 2階の専門店はいずれも開放的で、お店の中が見やすく、入りやすいオープンスタイル。現在は買い物だけでなく地域の人に気軽によっていただけるショッピングセンターとして親しまれている。
 「現在は平日もお客様が気軽に来店してくださるが、ここまで来るまでに色々苦労もあった」と話す吉野会長。特に平成7年の阪神大震災では打撃をうけながらも、地域の人を励まし元気付けるために、メンバーが一致団結。一ヶ月で営業再開にこぎつけた。
 「当時は道路が寸断され思うように商品の仕入れができなかったが、単車、自転車で遠くは大阪まで仕入れに行きお客様に必要な商品を提供するなど、非常に喜んでもらえた」(吉野会長)が、本当の苦労はその後。
 「当時長田に多かったケミカルシューズの会社の多くが倒壊し、従業員が失業の事態に。その後一気に来店客が減り苦しい時代が続いた」と当時を振り返る坂本理事。
 苦しい時代を乗り越えてきた現在の取組み課題は「ふれあいを大事にした名店会作り」と吉野会長は話す。
 現在、従来の顧客に加え新規客、特に30〜40歳代のファミリー層の集客獲得に向けて色々な催しを仕掛けている。
 毎月実施する『すこやか親子広場』、『ジョイプラ100円寄席』他、年六回実施する『すこやか親子セミナー』、夏の『ほたると大河内発電所見学ツアー』、秋の『秋のふれあいバスツアー』を開催。
 年3回の『街かどふれあいコンサート』など『ふれあい』をキーに多彩なイベントを実施。いずれも好評であるそうだ。毎月15日実施の『ジョイプラの日』のハズレなしのガラポン抽選会も人気イベントだ。
 坂本理事は今後、販促計画、イベントの決定は「一致団結して自力で企画・準備・実行すると同時に、決定までのスピードアップが重要」と力説する。「販促委員会には理事全員の参加に変更。結果、効果的な議事運営と決定までのスピード化、地域に密着した『旬のイベント』提案ができるようになった」と効果を実感する。
 今後について吉野会長は「現在『鉄人』効果で海外・県外からの来店客の増加など昨年比10%以上の集客アップで推移している。重要なのはこれからだ。今後は付近の商店街とも連携を図り『三国志』をテーマにしたイベントなどを含め新長田の集客を図りたい」と話す。
 2011年は“ジョイプラザ・オープン35周年”。副都心新長田の話題性、交通の利便性を生かすと共に、今年は新しい客層の取り込みに向けて「季節感」「楽しさ」などを打ち出した独自イベントなどを考えているようだ。
(2011.1月発行)