■さんちか名店会 (中央区) (NO.61)
 兵庫県下で一番の乗降客を誇る三宮駅に直結する、魅力あふれるショッピングゾーン「さんちか」。青文字のアルファベット「SANTICA」でお馴染みである。
 地下鉄西神山手線、阪急、阪神、JR、ポートライナーと、地下鉄海岸線三宮花時計前駅と市役所方面へと続く地下街は、常に通勤客や多くの利用客でにぎわっている。アパレルから書籍、雑貨、飲食、リラクゼーションとその都度楽しむ事ができる。
 駅周辺の電光パネル、随所に設置されたフロアマップは、「たのしみ おいしさ みつかる」というキャッチコピーとともに、一〜十番街、味ののれん街といった「ここのつのまち」がカラフルに色分けされ、お客様の心をつかむ。
 現在、店舗面積10,200m2に店舗数は約110店舗。テーマごとに区切られたブロック内で展開している。
 「さんちか」は、三宮地区の地上交通の緩和と、都市商業の振興のために建設された地下街で、1965(昭和40)年「さんちかタウン」としてオープンした。
 その後、大改装や5年ごとにリニューアルを実施し、1985(昭和60)年「さんちか」へ改称され、今日に至っている。
 阪神・淡路大震災では、多大な被害を受けながらも早期復興を果たし、2005(平成07)年には開業40周年を迎え、翌年リニューアル40thを開催した。
その他、年間イベントとして、「オータムフェア」「グルメフェスタ」「メンバーズバーゲン」など大々的に打出し店内を盛り上げている。
 また、「さんちか」ブランド向上戦略の一環として、お客様の購買満足度を上げるためにも、各ブロックのコンセプトに沿ったリーシングを行い、神戸らしさ、『さんちか』らしさの演出を提案していきたい」と話すのは植田重雄専務理事。
 さんちかでは、『さんちか』オンリーワン商品の展開、集客に結びつけるイベントの実施、ベストサービスの提供、これらが課題になっている。「ハウスカードの見直しと購買メリットの特化による顧客の囲い込みが必要」と活性化に向けて、植田専務理事は今後の課題について話す。
 現在、名店会では、「あなたがさんちかです。」「また、会いたい『さんちか』」をコンセプトに、「『ありがとう』と言っていただけるサービス」を心がけている。
 具体的には、従業員に向けて基礎編(接客のあり方)と応用編(商品陳列等)のテキスト2冊を作成。受講修了者にはバッチの色を赤に変更し修了証を渡し、マナー向上の研修にも工夫を凝らしている。また、年に1回の従業員表彰制度を設けるなど、従業員のスキルアップにも心掛けている。
 今後「さんちか」は、神戸三宮の中心、交通の要所として、ますます活性化していくだろう。
(2010.11月発行)