■三宮センター街東通商店街(中央区)
(NO.26)
特徴的なアーケード
神戸を代表する繁華街として知られる三宮センター街は、JR元町駅前の鯉川筋からJR三ノ宮駅前のフラワーロードまでをほぼ東西に結んでいる。この賑やかな商店街を構成する主要な商業ビル「さんプラザ」と「神戸マルイ」の間にある南北のアーケード下の商店街が、三宮センター街東通商店街である。
通称「イーストアヴェニュー」。まるで教会の屋根を思わせる急勾配のアーケードには、海から見た港町神戸の絵と神戸空港マリンエアのロゴマークが飾られ、神戸の玄関口としての存在をアピール。全長約60m、約20店舗と小さな商店街ながらも、ファッションやグルメ等のこだわりの店が揃う。協同組合としての成立は震災後の1997年と若く、市商連へはこの4月に加盟した。
活動をはじめて間もないことから、大学生ら若者の協力を得ながら、様々な街の活性化イベントを開催。昨年2月に神戸空港マリンエアの開港に併せて企画された応援イベント「ファーストフライトインKOBE」では、神戸デザイナー学院や関西学院大学の学生らが製作した飛行機のオブジェや神戸と就航都市の名所を1枚に表現したタペストリーを展示した。また、神戸ワインを使用した開港記念カクテル「カッソーロ」を、四つの試作品を試飲した来街者らの投票によって決める企画など、若い感性で練られた独創的な試みが同商店街の持ち味だ。
昨年度は市が商店街による地域の特性を活かした取り組みを支援する「地域力アップ事業」の補助を受け、大学生を中心とする若手アーティストによる継続的なミニライブ企画「熱帯夜のミュージックストリート」を開催。このライブやその他イベントに参加した学生らが、近隣商店街や商業施設で活躍する事例もみられ、熱意ある若者と商店街とを橋渡しする役割も担いはじめている。
関係者は「神戸は坂本竜馬を中心に幕末の若者たちが夢を抱き、成長し、羽ばたいた場所。このような歴史も踏まえ、学生や地域との積極的な連携を図り、神戸文化の発信拠点を目指したい」と意気込みを話す。
(2007.6月発行)