■寅年になりました  (NO.29)
 年が明けました。今年はどんな年になるのでしょう。
 この原稿はまだ12月に書いているので、2009年をちょっと振り返ってみたいと思います。まずは、なんと言っても「政権交代」でしょう。流行語大賞にも選ばれました。献金問題や一郎問題でバッシングを受けていますが、政治的には民主党のやりたいことがボチボチ見えてきた気がします。事業仕分けによる財政支出の見直しも、細かいところでは賛否両論あるでしょうが、方向性はそれほど間違ってはいないように思えます。現政権への期待が大きいので、評価が甘くなっているかもしれませんが。みなさんの評価はいかがですか。
 そうした新しい動きに注目をしたくなる1年だったので、「今年の漢字」には「新」が選ばれました。2008年の漢字が「変」(良くも悪くも変化があった、ということらしいです。「へん」な1年という意味ではありません)だったのと比べると、ちょっと前向きな気がします。ただし、新型インフルエンザなんていうのもありましたから、特に阪神地域では猛威を振るわれたおかげで、経済的に大打撃を受けましたので、喜んでばかりではいられません。
 政権交代で新人の政治家がたくさん生まれましたが、いろんな分野で新人が活躍しました。石川遼くんは新人とは言えませんが、10代で初の賞金王になりましたし、野球だと、どの球団の誰かは悔しいので書きませんが、育成枠の選手が新人王を取りました。わがタイガースでも野原選手が出てきましたし、育成枠という新しい試みが定着してきているのは喜ばしいかぎりです。
 新人に替わって去っていくのがベテラン達です。楽天の野村監督やタイガースの今岡選手。怪我で残念な引退をした赤星選手などなど。もうちょっとその活躍を見たかったですが、これも時の流れ。こうした新陳代謝がなければ、何事も前へは進みません。そう言えば、神戸市長選では久しぶりに民間からの新人が挑戦しましたが、ベテランに跳ね返されていましたね。僅差ではありましたが、まだベテランが必要だという市民の選択だったのでしょう。
 商店街はどうでしょう。何か新しい動きはあったでしょうか。「地域商店街活性化法」という新しい法律は作られましたが、まだその動きは鈍いです。新長田には鉄人28号がお目見えしましたが、市内の商店街で、これだという新しい事業やイベントが行われたようでもなさそうです。デフレ経済への突入で不況はまだまだ続きそうですし、商売にとっては今年も厳しくなりそうです。「新しい」「変化球」が求められているのかもしれません。
 商店街での新陳代謝とはやっぱり新しい血が入ってくることです。ひょっとしたらベテラン達には勇退してもらう必要があるかもしれません。大いなる決断ではありますが、それが不可欠ならば、野村監督のようにボヤキながらでも後進に委ねたいものです。
 今年の漢字には「喜」が選ばれるような、そんな年にしたいものです。本年もよろしくお願いします。
(干支にちなんでタイガースにも頑張ってもらいたいものです!!くれぐれも、タイガー・ウッズにはならないように・・・)
(2010.1月発行)