■みつひろ ―路上福詩家― (NO.11)

路上福詩家 みつひろさん
 初対面の人々に書き下ろしで言葉や文章を贈るみつひろ(本名上山光広)さんは、神戸を中心に個展やイベント、ラジオ出演など多岐にわたり福祉家として活動している。
 福祉施設就業中に自らに「福祉とは何か」という疑問を投げかけ、日常生活で感じる言葉を書き始めた。「福詩」として展示公開したのをきっかけに活動範囲を広げた。料金設定はなく、仕上がりに対しての心持ちが活動に費やされるが、ほとんどをチャリティーで行い、福祉施設や募金団体に寄付をするという。また、環境への興味から、友人らとゴミひろいの企画を実行するなど、多方面から社会に貢献している。
 対面する人々を飽きさせない持ち前の遊び心で、会話を楽しませる。墨筆を巧みに使いこなし、自身のこだわり和紙に書かれた文字の柔らかさと、その奥に秘められた力強さに魅了された人々は7,000人に上る。今夏始めた、うちわ書き下ろし共々高い評価を得ている。空いてるスペースがあれば、どこでも駆けつけ、その腕を振るっている。
 「大きな意味で社会貢献を目標に、イベントや空き店舗での個展などで、商店街にも貢献していきたい」と話していた。
(2005.9月発行)