■商店街とイベント
(NO.19)
佐世保四ヶ町商店街のホームページより
連想ゲームです。全国たくさんの商店街で行われているいろんなイベント。この「商店街とイベント」で連想する言葉はなんですか?
歳末大売り出し。ガラガラ。特売。夏祭り。夜店。販売促進。集客。宣伝。
古いところだと、ちんどん屋、なんていうのもありますね。最近だと、地域連携とか地域貢献とか。
最初の商店街イベントはやっぱり特売だったのでしょう。月ごとに日を決めてやったり、季節ごとにやったり。日頃の感謝を込めて、儲けの一部をお客さんに還元する。で、また、普段にたくさん買ってもらう。つまり、このイベントの目的はなんといっても販売促進にあります。その内、毎日が特売の安売りが「売り」の商店街なんていうのが生まれてきます。そうすると、この商店街では特段のイベントはしなくなります。
ところが、もっと安売りを売りにするスーパーマーケットが登場すると、価格では敵いませんので、「質」で勝負するか、イベントの復活となるわけです。このイベントの目的は、宣伝と集客になります。まだこの商店街は元気で頑張っています、ぜひお越し下さい、と世間にアピールする。したがって、単なる特売とかではなくて、お客を集める工夫や催しが必要になってきます。ハロウィンで子供にキャンディを配ったり、敬老の日に高齢者においしいお茶や和菓子をふるまったり。あるいは、カラオケ大会や大道芸を見せたり。大阪の天神筋橋商店街では、寄席まで作ってしまいました。
この集客型イベントの問題は、人の集まりが一過性であることとイベントが販売促進には直結しないことです。それでも一度やったら止めては効果はありません。継続は力なりです。いろんなアイデアや知恵をひねり出しながら、続けることが商店街の存在証明になるのです。とってもしんどいことではありますが。
この集客型をさらに一歩進めると、地域連携や地域貢献になります。商店街の回りにはいろんな人が住んでいて、生活者として時にはお客さんとして商店街を支えています。そんな地域の人々や地域でいろんな活動をしているグループと連携して、まちおこしやまちづくりに積極的に参加していくことが今の商店街には求められています。商店街には通路があるし、アーケードもある。地域のための舞台として「場」を提供できるのが商店街なのです。かつての賑やかな夜店もそうでした。私も水道筋の夜店にはよく行きました。佐世保の四ヶ町商店街ではその広い通路を使って大クリスマスパーティなんていうのを催しています。
人がいて空間があって使える施設がある。これを利用しない手はありません。あとはアイデア次第なのです。
(2009.3月発行)