■三宮センター街1丁目(中央区)
(NO.16)
三宮センター街1丁目
神戸の玄関口、三宮の南側に位置する三宮センター街は、1丁目から約550mにわたり西の元町により近い3丁目までをつなぐ、市内屈指の規模を誇るショッピングストリート。飲食店やファッション・雑貨店などが軒を連ね、近隣の百貨店、ショッピングセンターや専門ショップと各々にその個性を競い合い、相乗効果を生んでいる。
センター街からは枝が伸びるように繁華街が広がり、徒歩圏に個性的な一大ショッピングゾーンが形成され、三宮エリアだけで実2,000件以上の店が集積している。センター街の1日の歩行者数は約80,000人を超え、休日ともなると15〜200,000人の人々が行き交う。商圏は半径70〜80kmと広範囲に及び、老若男女・地元人・観光客を問わず多くの買物客で終日賑わっている。
昭和21年に誕生した三宮センター街1丁目商店街(中央区・植村孝一理事長)は三宮センター街の約半分を占め、隣接する商業施設や大型書店ともに立体的に交差し、来街者を飽きさせない。100店舗が幅広い客層のニーズにバランスよく応えている。
震災後、高さ約18mの透過性にすぐれた全天候型のアーケードを採用、幅11mの街内をより明るく演出。「港の風」「時の風」「宇宙の風」をテーマにしたモニュメントが宙を舞い、羅針盤(方向)、海(波)、宇宙(星座)、時間(暦)をイメージしたカラー舗装がゆったりとした空間を提供している。
2005年2月には阪神・淡路大震災から十年目の復興事業として、観光や各店舗案内だけでなく災害時の情報発信としての役割を担う、幅4・8m、縦2・7mの大型スクリーンを設置。新たなシンボルが誕生した。
夏の風物詩として定着したオブジェを詰めた氷柱は同商店街数箇所に設置され、さわやかな涼風を誘い、行き交う人々を楽しませている。本年12月1日より2ヶ月間、地域自治体と協力し、地域が一体となった一大行事として沖縄旅行ペア250組を招待するキャンペーンを実施している。
関係者は「海と山に囲まれた線状都市である神戸の自然環境や異民族交流を商売につなげて、地域全体で同じ方向性を保ち、中心市街地にふさわしい、世界に通用する都心商業地域として発展していきたい」と話していた。
(2005.12月発行)