■紅月(ホン・ユエイ) ―二胡演奏グループ― (NO.14)

紅月

二胡
 2005年6月に結成された二胡演奏グループ「紅月(ホン・ユエイ)」は、男性1名を含むメンバー16名で構成され、商店街や地域の行事、老人施設での慰問活動や国際イベントにいたるまで様々な場面で活躍している。
 二胡(にこ)とは日本では一般に胡弓として親しまれている中国の擦弦楽器で、木製の共鳴胴にニシキ蛇の皮が張られ、二本の弦の間に馬の尾で作られた弓が挟まっているのが特徴。体内にまで振動するその美しい音色は女性の声にもっとも近いといわれ、中国語の女性を表す「紅」、拠点とする神戸の夜景を彩る「月」に由来してグループ名を決定した。
 演奏会ではキーボードや笛などの奏者を招くこともあり、伝統の枠にとらわれることなく「赤とんぼ」や「夕焼け小焼け」などの童謡やクラシック、最新のポップスにいたるまで、イベントの趣旨や会場の雰囲気に柔軟に対応し、幅広いジャンルの曲目を披露している。そろいの衣装を身にまとい、優雅に舞う旋律は観衆の心に浸透し、郷愁を誘うその調べに誰もが酔いしれる。終了後、イベントへの出演を依頼されることも。
 「二胡は奏でる人、聴く人の心を癒し、近年ブームになりつつある。どのような場所でも違和感がなく、会場を選ばない。初舞台を踏んでまだ間もないが、グループとして様々な演奏会で多くの方にこの音色を届けたい」と関係者は熱心に話していた。
(2006.3月発行)