■東北と大阪で景気について考える  (NO.70)

さしみしょうゆと小野寺社長
 早くもというか、あっという間にというか、ゴールデンウイークも終わってしまいました。みなさんは、どう過ごされましたか?
 私はもちろん東北へ行って来ました。今回はちょっと名所観光もしようと平泉の中尊寺も観てきました。九時にはもう駐車場が一杯でした。 中学生やアジアからの団体客も多かったです。目玉である「金色堂」の感想はさておいて、中尊寺の庭園やそこから見える風景にはいたく感心しました。 お寺というと、もう少し山奥にあるイメージがあるのですが、周囲の田園風景がとても気持ちよく、私には癒やしの空間でした。 冬に来るとまた違う感想を持つのでしょうね。
 さて、今回の東北ではうれしいことがありました。それは、気仙沼の「さかなの駅」で協同開発した第一号の商品が生まれていたことです。 5月3日から6日のイベントでそのお披露目と販売が行われました。さかなを売り物にする「さかなの駅」にふさわしく、お隣の陸前高田で二百年続く老舗の「八木澤商店」(気仙地域では知らない人がいないらしい)とのコラボで生まれた「さかなの駅 さしみしょうゆ」です。 初回限定生産500本がなんと2日間で売り切れました。新聞には800本と言ったらしいですが、あの売れ行きからするとそれもあながち嘘ではありません。連休明けには増産分がお店に並ぶそうで、5月末には仙台の「ろっけんパーク」で販売されます。 この記事が出る頃にはすでに仙台デビューを果たし、売れ行きも順調なことでしょう。(と期待しております。)
 しょうゆの次はぽん酢やね、なんて話をしていたら、気仙大島はゆず生産の北限とのこと。「さかなの駅 北限ゆずぽん酢」という名前だけはできたな、と小野寺社長。次の協同開発商品が楽しみです。

八木澤商店とのコラボです

「さしみしょうゆ」のお披露目と販売
 ところで、東北で連休を過ごしている間に、大阪ではグランフロント大阪がオープン(4月26日)してました。新聞・テレビでも連日大きく取り上げられていましたので、どんな様子だったのかはみなさんもよくご存知だと思いますが、 ものすごい混みようで、お店を見に行ったのではなく人を見に行ったようだったとか。関西初や大阪初のお店も多いらしく、ここしばらくは賑わいラッシュの様相なのでしょう。
 アベノミクスの効果とともにこれからの大阪経済の上昇を期待したいものですが、オフィスは二割しか埋まってないよ、とか、高級店が多くて苦戦している三越伊勢丹の二の舞にならなければいいけどね、 なんて言う声も聞こえてきます。株価は上がってますが、円安の進行で企業や消費者はしんどくなっているのが事実ですし、モノやサービスの生産―消費というサイクルへのプラスの影響・効果が出てくるのはもうちょっと先のことになるので、 予断は許せませんが、消費というのは気持ち次第でどうにでもなるもの。上向きかけた消費マインドを冷やすことなく、持ってる人は盛大使う!!ということも大事だなと思う今日この頃です。
*気仙地域とは宮城県の本吉・気仙沼から岩手県の陸前高田・大船渡までの地域のこと。元々同じ文化圏であった。「気仙」とはアイヌ語で「南端にある入り江」を意味するケセモイからきているという説がある。
(2013.6月発行)