■「食」のまち長田  (NO.8)

そばめし大食い選手権
 ソースと言えば新長田も負けてはいません。神戸ながたTMOと地元のオリバーソース(株)とのコラボレーションで生まれたのが、その名もずばりの「長田ソース」です。「甘めのお好み焼きソースが多い中、香辛料と酸味を効かせ、ぴりっとスパイシーに仕上げました」(ながたTMOのHPより)とのこと。私も昔からオリバーソースの愛用者です。とくにウースターソースが好きです。トンカツやコロッケとの相性は抜群です。
 地元ソースにはあと「ばらソース」があります。どろっとしたちょっと辛口のソースです。これもTMOのHPに紹介されています。さすがに、何十店ものお好み焼き屋がひしめく長田です。ソース・シティの名にふさわしい名品が揃っています。(お好み焼きマップもあるのでぜひ見てください。http://www.kobe-nagata-tmo.com/
 ソースだけではありません。「食のまち長田」というテーマで、早くからいろいろなものが地元企業とのコラボで生まれています。あの震災で大きな大きなダメージを受けた新長田地区。復興のためのいろんなアイデアが出される中で、地元の食が注目を浴びました。そう、そばめしやお好み焼きの具として欠かせないすじ肉とコンニャクの煮込み「ぼっかけ」です。具材としてのぼっかけだけではなく、テレビ番組の商店街対抗カレー対決をきっかけに開発されたのが「ぼっかけカレー」。さらにラーメンにまで乗せてしまう「ぼっかけカレーラーメン」。その発想はあの伝説(!?)の食べ物「そばめし」に通じています。一度で二度おいしい、三度おいしいのです。いずれもエム・シーシー食品(株)から発売されています。
 地元企業だけではありません。大手の日清食品からは「神戸長田ぼっかけ焼そば」が、また関西を中心に「北海くんコロッケチェーン」を展開する幸南食糧(株)からは「ぼっかけコロッケ」が製造販売されています。そうそう、ぼっかけ入りコロッケは地元の食肉販売のマルヨネでも作られています。お店で揚げていますので、熱々がいつでも食べられます。ほんとおいしいです。ぜひ、お試しあれ!!
 食は相変わらず全国のまちおこしや商店街の再生のテーマとなっていますが、地元企業とのコラボはまだ多くはありません。ながたTMOはその先駆けだと言えるでしょう。また、「食」を使った地域ブランドという意味でも先験的な試みです。
 最近では、神戸商工会議所の西神戸支部が中心となって、地元だけではなく、その守備範囲をアジアにまで広げて「アジアン・デ・ナガタ」という事業も始まりました。コンセプトは「神戸長田で出会うアジアの物語」です。今のところ丸五市場にできた丸五アジア横丁を中心に20の食と買い物と街並みが揃いました。「アジアンな長田」の情報はみなさんから募っていますので、これからもどんどんと増えるでしょう。(情報をお持ちの方はぜひお知らせください。 http://www.asian-de-nagata.jp/金一封は出ませんが、みんなに自慢できますよ。このお店は私が教えたってんでー、ってね。)
(2008.4月発行)