■須磨浦商店街(須磨区)(NO.6)

須磨浦商店街
 須磨浦商店街はJR、山陽須磨駅、市バスが乗り入れるなど交通のアクセスに恵まれている。近くには学校、離宮公園、須磨水族園や海浜浴場などもあり、多くの観光客が足を運ぶ名所でもある。 「町並みのある静かな商店街」を目指す須磨浦商店街のお客は、地元住人と学生が多い。そして地域と連携しての商店街の活性化に取り組んでいる。
 商店街と地元の婦人会、老人会、自治会、まちづくり協議会等と共に様々なまちづくりに取り組んでいる。駅前ロータリーの混雑をなくすため、駅前開発にも積極的だ。また年配のお客が多いことから、JR須磨駅にエスカレーターの設置協力を求め、17年度に設置される運びになるなど着実に成果を遂げている。
 一方、毎月1回須磨の歴史を知る勉強会を開催。地元に住んでいながら自分の街を知らない人が多く、毎回大勢が参加する。須磨は松尾芭蕉が多くの足跡を残した事にちなんで「『芭蕉を探そう』ウォーク」を地元学校の協力を得て開催。松尾芭蕉の句を元にまちを辿っていく。自分達の町、歴史を知り、商店街の活性化に繋げているのだ。
 須磨浦商店街のホームページも充実している。当初は地元のお客に向けた、地域の学生の協力を得たインターネットの無料講習会がきっかけであった。現在、ホームページの運営は商店街のITに強い代表が作成・更新し、イベントのお知らせをはじめ各店の紹介も詳しく載せられている。昨年の夏には須磨の海岸の様子を逐一ネット上で放映した。

須磨源平せんべい
 また、環境衛生事業に力を入れており、ゴミの収集など月会費1,200円で業者との契約を商店街で一括している。
 今後の須磨浦商店街の課題は観光客を商店街に引き込むことである。そこで考え出されたのが須磨の名物を作ろうと「須磨源平せんべい」を製作。単価は250円〜350円のものだが、月100,000〜200,000売り上げている。現在、商店街内の十店舗で取り扱っており、好評を博している。
 「各店は自分の店をより良くするために、そして商店街では各店で出来ないことをやっていきたい」と土井理事長は話す。一つ一つの活動をしっかり根強いものにし形にしている須磨浦商店街は、これからの発展も楽しみである。
(2005.1月発行)